こうした状況を何とかしようと始められたのが愛知県豊田市、矢作川流域で行われる「森の健康診断」。矢作川水系森林ボランティア協議会などの主催で、市民ボランティアが人工林の健康状態を診断するというイベントで、2005年から始まり、2007年6月2日に第3回目が開催されました。
健康診断の内容は、スギやヒノキの混み具合、植物の多様性、土壌の厚さなどを調べるもので、「楽しくて少しためになる」を合言葉に、多くの市民ボランティアが楽しく自然観察をしながら調査しています。
今回の参加者数は総勢210名。会社員、市の職員、定年退職者、植物好きの夫婦、学生等、参加者も老若男女様々です。間伐などのボランティアは体力的に出来ないけれど、これなら自分にも出来そうだから参加したという方もいました。多いのはやはり地元の方ですが、有名になったこのイベントは新潟、滋賀、東京など、各地から参加者を集めています。
普段ボランティアで森林の管理作業をしている方がリーダーに、地元の自然に詳しい方がサポーターになって、8〜9人一組で調査を行います。私が担当した最初のポイントは、触れるとかぶれるツタウルシがはびこる場所。ツタウルシに触れないよう、慎重に調査します。この林の中は比較的明るく、林床には草もかなり生えていました。この地点の植物は草と低木合わせて19種類。腐食の厚さを調べてみると、約3cmと土壌も結構肥えていました。調査が終わったら健康診断の趣旨を説明した森林所有者への置手紙を残して移動します。
次のポイントは林冠の閉鎖した真っ暗森。殆ど下草も生えていないし、土が削れてヒノキの細根が露出している。掘ってみると腐食は殆どありません。林床の植物は草だけで、8種類しかありませんでした。放置しておくと危険な感じです。このように同じ地域の森林でも状態は一様ではありません。
自分の周囲の森が気になる方は、森の健康診断の本も出ていますので、こちらを参考にやってみては?簡単に出来る調査です。

